名前も知らない貴方のことが
----ガタンゴトン、ガタンゴトン、



電車に揺られる約15分間。

長くて短い、彼を見ていられる時間。


でも今日はいつもとは違う。



私は決意した。

このままだとモヤモヤしたまま

時間が過ぎてしまう。


最近の私といえば、

彼のことが気になってしまって、

勉強も手につかなくなってしまっている。



だからすこしだけ、

彼に近づいてみることにした。


いつもは向かい側。


でも、今日はとなり。



きっと彼は私のことなんて気づいていないから、なんとも思わないだろう。


けど、私にとっては

大きな一歩だ。



彼が乗ってくる駅まであと2駅。


彼はいつもどうりの場所に来てくれるだろうか、

私のとなりに来てくれるだろうか、


そんなことを考えながらついに

彼がいつも乗ってくる駅に着いた。


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