君が隠した私の秘密
ーー次の日
"とりあえず気持ちの整理をつけましょう。"
そう先生に言われ、私は一晩中いろんな事を考えた。
まず、先生は"事故の後遺症"と言っていた。
ということは、私は事故で入院していたのだ。
そして、先生から聞かれたあの小学生のような問題。
あれはいつからの記憶がないのか知るため。
だから、私が両親の事を覚えてないってことは、両親とこの記憶喪失に関係があるってこと。
少しだけど、記憶喪失の原因が分かってきて希望が持てた。
でも、なぜ一ノ瀬くんのことを覚えていないのか?
一ノ瀬くんも関係がある?
でも一ノ瀬くんは本当になにも分からない感じだった。
もし私の記憶喪失と関係があったら、少しぐらい原因が分かるはず…
一ノ瀬くんも、記憶を無くしている…?
いや、そんなはずがない。
…あぁ、もうだめだ。頭が混乱してきた。
私は考えるのをやめて、少し眠りにつくことにした。
目を閉じるとすぐに眠れた。
自分で気づいていなかったが、そうとう疲れていたみたいだ。