君が隠した私の秘密



ーー次の日



"とりあえず気持ちの整理をつけましょう。"


そう先生に言われ、私は一晩中いろんな事を考えた。



まず、先生は"事故の後遺症"と言っていた。



ということは、私は事故で入院していたのだ。



そして、先生から聞かれたあの小学生のような問題。



あれはいつからの記憶がないのか知るため。



だから、私が両親の事を覚えてないってことは、両親とこの記憶喪失に関係があるってこと。



少しだけど、記憶喪失の原因が分かってきて希望が持てた。


でも、なぜ一ノ瀬くんのことを覚えていないのか?



一ノ瀬くんも関係がある?


でも一ノ瀬くんは本当になにも分からない感じだった。



もし私の記憶喪失と関係があったら、少しぐらい原因が分かるはず…



一ノ瀬くんも、記憶を無くしている…?


いや、そんなはずがない。


…あぁ、もうだめだ。頭が混乱してきた。



私は考えるのをやめて、少し眠りにつくことにした。



目を閉じるとすぐに眠れた。



自分で気づいていなかったが、そうとう疲れていたみたいだ。


< 6 / 9 >

この作品をシェア

pagetop