切なくて…逢いたくて…涙
俺は…病室を出てナースステーションに行った
あいつのカルテを見る為に

カルテには衝撃的な事が書いてあった

過去2年間の記憶がない
一時的記憶障害と…

そんな…過去2年間と言えば
千秋の事がすっかり記憶から
抜け落ちているって事か⁇

なぜ⁇

飛龍の母親に確認したが…
返ってきた答えは同じだった

病室に戻り

「今…調べたけど…
俺もわからないから…帰国したら
連絡したらいいんじゃないか…」

俺はごまかした

「そうだな…
なあ〜不思議だったんだけどさあ
なんでお前ここにいるんだ⁇
会社はどうした⁇」

そうか…それも覚えてないのか…

「アメリカで勉強したいからって言ったら
お前…行って来いって」

「そうだったかな⁇
俺…頭を打った事で一部記憶がないんだ
すまない…仕事には多少支障はあるかも
しれないが…まあ大丈夫だ
2年間の事を聞けば…なんとかなる
でもさあ…なんか俺…何かわからないけど
ここに何か引っかかってるんだ
仕事かな⁇仕事じゃあない気がするし
もっと大事な事…だと思う」

「そうか…まあ今は無理しない方がいいぞ
すぐに思い出すさあ」

飛龍…その引っかかるものは千秋なんだよ
1番忘れたらいけない人を忘れてるからな
早く思い出してくれよ…千秋の事

千秋は日本でお前の帰りを待ってるんだぞ

心の中でそう言うしかなかった













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