切なくて…逢いたくて…涙
俺は飛龍に千秋の存在を教えた

「お前はこの2年の記憶がない
その間…お前は…」

泣きそうだった

「なんだよ」

「お前は…心から愛した女性がいたんだ
2カ月後には結婚式を挙げる予定だ
俺にも結婚式に来て欲しいと言ったんだ
その帰りに事故にあったんだ」

「嘘だろう⁇」

「嘘じゃない
たぶん彼女はお前が帰ってくるのを
待ってると思う」

「そんな〜でも俺には子どももいる
その事実は確かなんだ
俺はその女性と別れる」

「そうか…わかった
彼女はお前が事故にあった事を知らない
お前の口から彼女に言えよ」

俺はそれしか言えなかった

しかしその後…綾小路に千秋の存在を
伝えただろう
それできちんとした事実を
伝えずに別れた
多分あいつの思惑に飛龍が騙されていた
のは、後からわかることだった









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