切なくて…逢いたくて…涙
インターホンを押した

すぐに千秋が出た
それから部屋に通してくれた

千秋は普通だった
でもいてくれてよかった

「先生…お久しぶりです
飛龍さん今…仕事なんです」

千秋は何を言っているんだ⁇
まるで飛龍と生活をしている感じの言い方だ
あえて聞いてみた

「飛龍帰って来てるのか⁇」

「帰って来てるって⁇
まだですよ!仕事終わってませんから
最近忙しくて…」

千秋…お前…
なぜか抱きしめていた

「先生⁇」

「飛龍は帰って来ない
だから…俺の所に戻れよ」

抱きしめてるから千秋の顔が見えない

「先生の所に戻るって⁇
私…ずっとここで暮らしてますけど…⁇」

千秋から身体を離した

千秋はニッコリ笑っている

俺は笑えない…完全に壊れてしまったのか⁇
泣きそうな思いを殺して

「そうだったね
冗談だよ
じゃあ飛龍がいないから…帰るわ」

「すみません…」

玄関を出た瞬間…涙が溢れた

しゃがみ込み泣いた

俺がこんなに泣くなんて…












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