そして最後の嘘をつく
「やっほ、高校生くん。」

その日は何故か柚さんが
綺麗な一眼レフカメラを持って
僕の部屋に現れた。

「そのカメラ、どうしたんですか。」

「高校生くんと出会って
1週間記念のプレゼント。」

「こんな高いの貰えませんよ。」

大丈夫、稼いでるから、と
ふざけていう柚さんにため息が出た。

気付けば僕の首にかけられていた
レフを柚さんに突き返す。

「とにかく、高級品は貰えません。」

「じゃあ、代わりに
私の欲しいものちょうだい?」

「何が欲しいんですか?」

「私に最初の1枚を撮らせてよ。」

びっくりして咳が出た。
この人は何を考えているんだ。
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