そして最後の嘘をつく
『意味わかんないです。
鬱陶しいので離れてください。』

普段の高校生くんからは
想像も出来ないような冷たい拒絶。

『なんで...』

『なんで僕が部屋を引き払ったのか
気になるんですか?
そんなの決まってますよね。』

やめて。

『だって僕は...』

聞きたくない。

『如月さんのこと、嫌いですから。』

彼を抱き締めていた腕がふっと緩む。
呆然とする私をおいて去っていく
その後ろ姿をただ眺めていた。

少し遅れて涙が溢れてくる。

『失恋、しちゃったなぁ......っ。』

どうしようもなく好きだった。
君への感情は紛れもない愛だった。
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