和菓子が繋ぐラグジュアリー。
「こら。司……お客様に失礼だろ!?」
「えっ~だって気になるし。で、どうなの?付き合うの?」
どうと言われましても……。
どう変事を返したらいいのか分からずに余計に戸惑う。
私は、そんなつもりはないのだけど……。
「司。お前……あまり花恋さんを困らすなよ。それに……」
恵斗さんが何かを言いかけ時だった。
思いっきりお店の戸を開けられた。驚いて見てみると
華京院様だった。
えっ?何故……ここに?
しかも何故だか息を切らしていた。
急いで来たのだろうか?
「あれー?蓮じゃん……久しぶり。どうしたんだ?」
えっ?もしかして……こちらも知り合い!?
だが華京院様は、何も反応せずに私のところまで来ると
強引に私の腕を掴まえてきた。えっ……!?
「花恋。何をやっているんだ?帰るぞ」
帰るって……何処に!?
私は、驚き過ぎて言葉にならなかった。
しかし華京院様は、怒ったように私の腕を引くと
無理やり立たせて引き寄せてきた。
「蓮……どうしたんだ!?」
「あ、あの……華京院様……?」
恵斗さんも驚いて止めようとしてくれた。
私も必死に声を出して名前を呼ぶ。しかし
華京院様の表情は、怒ったままだった。