和菓子が繋ぐラグジュアリー。

強引な華京院様……。
 しかし私は、それを拒もうとは思わなかった。
途中で奥にある寝室に移動する。

愛し合う中で華京院様は、何度も私の名を呼んでくれた。
 すると思わないことを口に出してきた。
「花恋……愛している」と……。

 えっ……?
聞き間違いかと思った。
 その後は、記憶が飛んでしまい確かめることは出来なかったが。

目を覚ますとカーテンの隙間から光りが見えていた。
 朝になってしまった……。
 起き上がろうとするが、しっかりと華京院様に
抱き締められており身動きが出来ない。
 何とか起き上がろうとすると目を覚ましてしまった。

「あ、ごめんなさい。目を覚ましましたか?」

 慌てて謝るが華京院様は、ぼんやりした表情で
起き上がってきた。まだ寝ぼけているのかしら?
 すると一緒に起き上がった私を抱き締めてくる。
えっ……ちょっと!?

 そうしたら朝からキスをされてしまう。
何度目のキスだろうか。
 唇を離すとさらにギュッと抱き締めながら
「良かった……居る」と安心したように呟いてくる。

 華京院様……?
私は、その言葉に驚いてしまう。
 まるで甘えてくるように安心した表情で言ってくるから

「あの……昨日のことなんですが……」

 昨日のことをどう話したらいいだろうか。
本心を確かめたい。しかし怖さと聞き間違いだったら恥ずかしいし。

「……昨日のこととは……?」

「そ、その……愛してるとか……?」

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