和菓子が繋ぐラグジュアリー。

何故ここに祖母が居るの!?
 あ、でもここを紹介してくれたのは、祖母だったわ。
もしかして女将さんと知り合い!?

驚いたが、何とか最後まで冷静な態度を保った。
 お茶会が無事に終わりVIPの方をお見送りすると
私は、急いで祖母のもとに向かった。

「お祖母様。どうしてここに!?」

「心配だったから見に来たのよ。
 無事に済んだみたいで良かったわ。あなたは、
特に内気で謙虚なところがあるから心配していたの」

 私の手をソッと触れながら言ってくれた。
お祖母様……。
 すると華京院様と会長夫人がこちらに来た。

「花恋……その方は、誰だ?」

「えっ?あ、あぁ……私の祖母です」

華京院様が聞いてくるので私は、答える。
 すると女将さんは、クスッて微笑みながら
「この方は、私の親友でもある名家蓮見流・
茶道四代家元の蓮見千草(はすみちぐさ)さんよ」と
祖母を自己紹介してくれた。

 それに対して華京院様や会長夫人や
周りの人達も驚いていた。えっ……?
それに対して華京院様は、顔を真っ青にしていた。

「ちょっと待て。蓮見流って……名家中の名家だぞ。
 それの家元って……花恋。お前は、茶道家元の孫娘なのか!?」

「は、はい。そうですが……」

 えっ?確かにそうだけど……それっておかしいかしら?
私は、不思議そうに首を傾げた。
 すると華京院様は、一瞬愕然とした表情をしながら
私の肩に手を当てながら怒ってきた。

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