和菓子が繋ぐラグジュアリー。
腹を立てた華京院様は、後継者としての名を出した。
しかし伊吹は、鼻で笑う。
「後継者だから何だ?それなら俺も同じだ。
何より貴様は、俺と違いただ親が華京院の家系だっただけだろう?
俺の権力が無ければただの凡人だ。
権力や財力以外は、何もない貴様に何の魅力がある?」
伊吹は、絶対的の自信で華京院様を挑発する。
伊吹……どうしちゃったのよ!?
いつもの彼らしくないほど上から目線で挑発していた。
普段は、亜蘭と同じで冷静沈着で紳士的なのに……。
その言葉に苛立ちを覚えた華京院様は、キレる。
「今の言葉をもう一度言ってみろ!?
誰が権力や財力だけだと……貴様こそ俺の何が分かるんだ?
俺の実力を舐めるな」
「ふん。どうせ口だけだろーが。なら証明してみろ?
貴様が花恋に相応しい男かを勝負しろ!
確か7月に貴様の家が創立しているビレッジで七夕祭りがあるよな?
そこに貴様も出席しろ。そこで、
どちらが注目されるかで勝敗を決めるとしよう」
「まぁ、いいだろう……」
伊吹の提案に素直に乗る華京院様だった。
何だか大変なことになってしまった。
七夕祭で勝敗を左右するって、もし華京院様が
負けたらどうする気なのかしら?
それで結婚が出来なくなったら困るわ。
「いいぞ。伊吹兄さん」
「あらあら……」
それに対して乗り気な亜蘭と驚きながらも
ニコニコしている祖母。両親は、唖然としていた。