和菓子が繋ぐラグジュアリー。
「あ、前日は、失礼致しました。
ちゃんと謝りに行けなくて……申し訳ありませんでした」
中途半端のまま華京院様に連れ去られてしまった。
ちゃんと謝りに行きたかったが、バタバタして
それどころではなかった。
「あぁいーて、いーて。蓮があんなに必死になるなんて
いいものを見せてもらったし。
それよりも結婚おめでとう。正式に決まったんだろ?」
「あ、はい。そうなんですが……」
「何?何か問題あんの?」
これは、話していいのかしら?
話そうか戸惑っていると女将さんは、クスクスと笑いながら
「教えてあげましょうか?」と言い全て話してしまった。
お、女将さん……!?
私は、大慌てするが女将さんは、逆に楽しんでいるようだった。
「うわぁ~マジかよ!?そんなすげぇー奴とイトコなのも凄いが。
勝負ねぇ~蓮も無謀だな」
「そうなんです……だから不安で」
考えだけでも不安で落ち込んでしまう。
女将さんは、大丈夫だと言うけど大丈夫じゃない気がする。
それこそ伊吹が本気を出したら注目されるのは、
目に見えて分かっているし。
すると大将は、黙って聞いたままマグロを握り
私達に出してくれた。そしてため息を吐く。
「やよい……お前。千草と手を組んでまた仕掛けただろ?」
えっ……はい?