和菓子が繋ぐラグジュアリー。

幼馴染み……!?
意外過ぎるメンバーが幼馴染みだと聞いて驚く。
 名誉院長先生が、女将さんと幼馴染みなのは知っているが。

「特に祖父ちゃんを入れて男3人は”華の3人衆“って
言われていたんだってさ?
 まぁ俺らも似たようなことを言われていたけど」

 華の3人衆とは凄い!!
しかし、そう言われるのも分かるような気がするわ。
 女将さんの旦那さんは、どんな人が分からないけど
大将と名誉院長先生を見るとそれが頷ける。

 ダンディで大人の色気と華やかな雰囲気がある。
今も素敵なのに若い頃は、相当モテただろう……。
 その3人が並ぶなら凄いことだ。

 その孫である華京院様と恵斗さん、司さんが
受け継いでいるのも理解が出来る。
 すると女将さんは、マグロを食べた後に

「でも花恋ちゃんと孫の蓮を見ていたら
昔のことを思い出して懐かしくなっちゃったわ。
私達もそんな時があったわよね。
 今は、主人が病で亡くなって私1人だし
また恋とか始めてみたいものだわ……」

うっとりと思い出すように呟いた。
するとピクッと反応する大将。

「それは、本当か?やよい……」

「フフッ……さぁどうかしら?」

 何だか楽しそうにクスクスと笑う女将さんだった。
あら?何だかいい雰囲気じゃないかしら?
 もしかして大将は、女将さんのことが、まだ好きなのかしら?

「あぁ~祖父ちゃん……デレデレじゃん。
 教えてやるよ。女将さんは、マドンナだったから
祖父ちゃんと女将さんの旦那は、親友だけど
恋のライバル同士でもあったんだぜ?
 で、恵斗さんの祖父ちゃんは、もう1人のマドンナの
花恋ちゃんの祖母ちゃんが好きだったんだってさ」

「えぇっ!?そんなんですか?」

< 69 / 82 >

この作品をシェア

pagetop