医師の妻としての覚悟 ~寂しさと過ちを乗り越えて…
「涼子。沖縄に行こうよ。」
次に会った時 圭介に言われて
私は 驚いて 圭介を見る。
「えっ?圭介 本気だったの?」
「もちろん。涼子は 冗談だと思ったの?」
「そういう訳じゃ ないけど…圭介 仕事だってあるし。無理だと思ってたから。」
「調整できるから 大丈夫だよ。一度くらい いいだろう?」
「知らないわよ?奥さんに バレても。」
「それは 涼子だって 同じだろう?」
「そうだけど…女性の方が 勘がいいから。フフッ。もしかして 奥さん もう気付いているかもね。」
私は どうして 圭介と会うのだろう…
圭介は 私が大学生の時に
付き合っていた 元カレ。
今は 圭介のことを 好きかどうか わからない。
京一と圭介が 2人で溺れていたら
私は 迷わず 京一を助ける。
それなのに 私は 圭介に会ってしまう。
圭介といる時間に 私は 癒されている。
こんな関係 続けていては いけないって。
圭介と 会う度に 思うけど…
圭介と 会う度に 私は 京一を愛していると 深く思う。
もし 圭介と旅行できたら。
最後にすることが できるかもしれない。
京一への 大きな負い目を 一生 抱えることで
私は 京一だけを 心から 愛せる。
「沖縄か。行こうか 圭介?」
「ようやく 本気になった?」
圭介は ベッドを降りて
タブレットを取り出した。