医師の妻としての覚悟 ~寂しさと過ちを乗り越えて…
「涼子の 気が変わらないうちに 予約しよう。」
「あっ。羽田からの便にしてね。」
「わかってるよ。ホテルは どこにする?」
「海って まだ 入れるのかしら。」
「日焼けしたら マズいでしょう。」
そういえば 私は 京一と旅行したことがない。
覚悟していたつもりだったけど。
旅行を 計画することって
こんなに 楽しかったんだ…
こんな他愛ないことで 浮かれる自分が
可哀そうになってしまう。
京一は いつも 私を 大切にしてくれるけど。
1人の時間が 多すぎて 寂しくて。
京一は 本当に 私が必要なの?
与えられるだけの愛に
私は 不安ばかり 感じる。
だから 圭介に 会うって言うのは
あまりにも 勝手な言い訳だけど…
圭介にも 奥さんがいることで
私は どこかで 安心している。
京一と 暮らし始めた頃は
こんな気持ちになるなんて 思わなかった。
私は どんどん わがままになっている。
でも こうすることでしか バランスを保てない…