医師の妻としての覚悟 ~寂しさと過ちを乗り越えて…

景が 2才になって。

私は 2人目の子供の 出産が 近付いていた。


「ママのおなか。赤ちゃん。」

景は 私のお腹を撫でて 赤ちゃんと言う。


京一は 思った以上に 子育てをしてくれて。

景も 育てやすい 穏やかな子供だった。


新生児頃は 手探りで 不安だったけど。

なによりも 医師が側にいることは 心強くて。


私は 予想以上に 落ち着いて 子育てができた。


「京一さん。私 2人目が できたかも…」


景が 1才を過ぎて まもなく。

私は 恐る恐る 京一に告げる。


「ヘヘッ。次は 女の子がいいかな…」

「京一さん…?もしかして 知ってたの?」

「いや…まさかとは 思ったけど。心当たりは あるから…」


「もう…まだ 景ちゃん 小さいのに…?」

「いいんだよ。続けて産んだほうが 早く 子育て 終わるし。涼子は 若いけど。俺は いい年だからさ。」


子育てに 熱中する毎日は 忙しくて。

寂しいとか 考える暇は なくて。


何より 京一も 一緒に 子育てしてくれるから。

私は 心細くて 不安になることも なかった。


景を 育てていると 私は

自分が 一段 ステップを登ったことに 気付く。


自分だけで 精一杯だった あの頃。

京一の心が わからなくて 不安だった あの頃。


今は 毎日が 無事 終わることだけを 願う日々。


京一と景が 健康で。


また明日が来ることが 幸せだってわかる。







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