桜井くんはヤメテくれない
〜っ、また、



「そ、そうゆうことも簡単に言わないで!」



「そうゆうのって?なに、弥生ちゃん」


人が必死にそう言うのに、目の前のチャラ男は口角をくぃっと上げて意地悪な顔をする。

分かってるくせに聞いてくるなんてズルい。



「分からないならいいですー。」



春野くんが分からないふりをするなら私だって教えてあげないもんね。




「へー、春野のくせに生意気だね、その生意気な口塞いであげようか?」



…ちょっと、…!?

少し妖艶気味に唇を舌で舐めると顔をゆっくり近づけてくる桜井くん。


っ、ち、近い…!近すぎる!


「ままままって!言うから離れて…っ!」
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