私は、この人の妻?
6話
···進む話し
私が二日間、遅番でいけない間に
事態が進んでいた。
佳寿ちゃんとおばあ様が
私達の式の打ち合わせをしていたのだ。
私も海斗さんに聞いてびっくり。
それが両親にも知れてしまい
この週末に顔会わせとなった。
海斗さんに困ると何度も言ったが·····
海斗さんは、私に土下座をして
何度も頼むと言ってくる
まさか、愛されてもない人と
結婚するなんて·····
だが、佳寿ちゃんの
あの嬉しそうな顔を見ると
私には、断る事が出来なかった。
父・譲は、やはりブチブチ言っていたが
おばあ様に一括されていた
母・光代は、凄く喜んでいた。
海斗さんは、両親に頭を下げて
お見合いの席の事を詫びて
「結婚の承諾を貰えませんか?」
と、言った。
おばあ様、佳寿ちゃん
私の両親と海斗さんと私
六人で、わいわいガヤガヤと
しながら、話しは進んでいき
あんなに文句言っていた
お父さんは、海斗さんが気に入り
ずっと二人で飲んでいた。
まったく、ブチブチ言っていたくせに。
と、思うが······
両親の喜びように私も嬉しかった。
私の仕事の関係で年内の式は
無理だから
身内だけであげる事になった。
これは、おばあ様と両親が
佳寿ちゃんの為に考えた事だった。
私のウェディングドレスは
おばあ様と佳寿ちゃんとお母さんの
三人で選んで決めてくれた。
その二枚を着て写真をとる。
正直、
このまま、進んで大丈夫なのだろうか
と、思っていたが·····
海斗さんからは
お互いをもっと知ろうと
何度もデートに誘われた。
佳寿ちゃんもおばあ様も両親も
行っておいでと言ってくれて
ドライブしたり
映画を観に行ったり
水族館に行ったり
ショッピングに行ったりと······。。
水族館では、はしゃいで
海斗さんに笑われてしまった。
イルカやシャチも可愛かった。
夜は、レストランへ行く
海斗さんが予約をしてくれていて
夜景の見えるきれいな所で
夜景から目が離れなかった
すると·····
「落合穂乃華さん
あなたの事が好きです。
急な展開ですが
私と結婚してください。
必ず幸せにします。」
跪きベルベットの四角い箱を開けて
私に差し出した。
「······本当に······?
これも仮ですか?」
と、訊ねると
「信じて貰えないと思うが
ここずっと、穂乃華を見てきて
穂乃華自身にひかれている
自分に気づいたんだ。
仮のつもりはない。
仮なら、こんな手のこんだ事はしない。」
と、言われて
「·····わたっ····
私も、海斗さんの
優しさ、人柄に対して好きだな
と、思っていました。」
と、伝えて
「今からも、私と一緒に生きて下さい。」
と、言うと
海斗さんから左手に指輪を
嵌められて、抱き締められた。
私は初めて海斗さんの背中に
腕を回して海斗さんを抱き締め返した。