私は、この人の妻?

「ここにお座り」
と、おばあ様に言われて
腰かける。
前におばあ様
横にお義父さんとお義母さん

お義父さんが
「母さん、どうしたの?」
と、訊ねると。

「海斗、あんた
私や息子夫婦を騙してたんだね?」
と、おばあ様に言われて
えっと、思っていると
「どう言う意味?」
と、お義父さんも。

おばあ様は、
紙を一枚、俺の前に出した。

それは、離婚届·····だった。

お義父さんとお義母さんが
その紙を覗きこんで
俺と紙を交互に見た。

俺は、その用紙を手に取る。

妻の欄に
佐山 穂乃華と書いてあった。

穂····乃····華·····?····だれ?···だ····

おばあ様は、用紙を見て何も
言わない俺を訝しげ

「海斗、そこに書いてある
名前を知っているかい?」
と、言うと
お義父さんが、当たり前だろう
と、俺を見たが
俺は、わからなくて
首をふった。

お義父さんとお義母さんは、
愕然とし言葉がです
おばあ様は、落胆した。

誰も言葉が出ずにいると
落合のおばあ様から
「ここに名前を書いて
印鑑を押してくれ。」
と、言われた。

俺は、しばらく用紙を見ていたが
おばあ様に再び記入するように言われて
名前を書いた。

すると、おばあ様が
「もう、いいよ。帰って。」
と、言われたので席をたった。

お義父さんは、立ち上がったが
おばあ様に止められていた。

俺は、おばあ様の家をでて
歩いていた。

譲と光代は、何がなんだか
解らずにおばあ様に訊ねた。

おばあ様から手紙を見せられた
穂乃華の筆跡だ。

すると、おばあ様が
「見届け人に譲、あなたが名前を
書きなさい。
私が明日だします。
それから光代さん、明日
佳寿の家の穂乃華の荷物を
運びだすから
手伝っておくれ。
海斗は、佳寿を失ったショックからか
穂乃華の事が記憶にないんだよ。
穂乃華が、ここにいなくて
よかったわ。
これ以上傷ついて欲しくないからね。」
と、言った。

光代は、涙をながしながら
頷いた。

譲は、唇を噛みしめながら
離婚届に記入していた。

明日、離婚届を提出してから
穂乃華にLINEする。
見てくれたら良いが。

たぶん、これを確認したら
穂乃華は、携帯を変えるはずだ。

今は、穂乃華の思うように
させようと思った。
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