私は、この人の妻?
3話

···お見合い?


お見合い?の服装を
母に相談したが
畏まらなくて良いのでは
と言われて

いつもは、ジーンズやジャージだが
今日はスカートにした。

佳寿様(海斗の祖母)は、人形作家と
おばあ様に教えてもらって
私は、お見合いより
そちらの方が断然楽しみだった。

お父さんは、
「母さんも困ったものだ。」
と、言っていたが
「穂乃華が可愛くてたまらないのですよ。」
と、お母さんに言われて
「そうだけど。嫌な奴なら
掘って帰ってきなさい。」
と、お父さんが言うから
お母さんと笑った。

当日、おばあ様は急遽書道家の
仕事を頼まれて行けなくなり
私は、タクシーで佐山家へ向かった。

佐山家のお家は、
平屋のL字型の可愛いお家だった。

庭も広くて、木や花が綺麗で
庭が一望できる
大きなウッドデッキがあり
「すごく素敵。」
と、一人で言っていると
「穂乃華ちゃんかな?」
と、声をかけられて
「はい。すみません。勝手に。」
と、頭を下げると
「良いのよ。いらっしゃい。
私が佳寿よ。」
と、佳寿様に言われ慌てて
「落合 穂乃華と申します。」
と、頭を下げると
「佐代が可愛がるはずだわ
ささっ、上がって。」
と、優しい口調で言ってもらい
「ありがとうございます。
佳寿様、お口にあいますか。」
と、言って持ってきたお菓子を
渡すと、
「まぁ、ありがとう。
後で一緒に頂きましょう。」
と、言われて
「はい。」
と、言ってお家に上がらせて頂いた。

「佳寿様のお家素敵ですね。」
と、キョロキョロしながら
付いて行くと
「穂乃華ちゃん、佳寿様でなくて
佳寿ちゃんと呼んで。
堅苦しいのは苦手なの。」
と、言われて
「はい。わかりました。」
と、答えたが良いのかなとも思い
佳寿ちゃんが良いならと。

佳寿ちゃんに作品を見せて貰えて
感動して、きゃーっ、きゃーっ
言いながら、すごいと騒いでいた。

「穂乃華ちゃんは、
保育士さんだから
興味あるかしら」
と、言われて
「そうですね。
でも、子供達抜きで。
佳寿ちゃんの作品、キュートで
ほっこりします。」
と、言うと
「そう?嬉しい。それでは、
穂乃華ちゃんに一つあげるから
選んで。」
と、言われて
恐縮して断るが
是非に、と佳寿ちゃんに言って貰い
手足の長いクマさんを選ぶと
「すごい、それ出来が良かったの。」
と、嬉しそうに言われて
「すっごく、可愛い。
嬉しいです。ありがとうございます。」
と、抱きしめて癒されていると

後からクスクス笑う声が聞こえて
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