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凄いナチュラルにかばってくれた。

「あー、そうだったのか…。って、この学校そんなに広くはないと思うんだがな!鏡もすまんな…。サボらしてしまって。」

「あ…えっと…いえ…。あの…お2人ともすごく親しげですが…」

教員というのは、不良みたいな人間を嫌っているイメージしかなかったから、2人が仲良さげなのが意外だった。

「榊は俺が小さい時からの知り合いだからな。」

「榊先生だろ…。夜神。あ…。そうそう、お前そろそろ来年進級できなくなるぐらいやばいぞ。お前のLIMEにそれ報告しておいても良かったんだが、やっぱり先生らしく直接言うかと思ってだな。」

確かに、この不良はあまり学校に来ている感じではなかった。

「善い行いをするのは、褒められることだと思うが学生としてするべきことは、まずは勉強だ。とりあえず、毎日学校に来い。」

「ねぇ…。夜神くん?だっけ?あんた、成績はどのぐらいなの?」

成績次第では本当に留年してしまうかもしれない。

「んなもん、赤点に決まってんだろ。」

「え…そんな威張らなくても。分かった。私、自分の成績に自信はあるから勉強みてあげる。」

普段の私なら、絶対言わないようなことを言ってしまった。
多分、この人が悪い奴ではないと知ってしまったからだろう。

「俺もその方が良いと思うな。夜神は少し事情があってな。留年は本当にまずいんだ。」
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