ドジな小説家見習いの冒険

未来や瀧を助けようとした英美里と瑠花も力が使えず、悪魔に拘束されてしまう。大地も抵抗していたが、悪魔の魔法で檻に閉じ込められてしまった。

「な、何で！？あたしの書いた内容と全然違う！！」

混乱しているカミーユも、悪魔に「大人しくしろ！！」と言われ両腕を掴まれる。全員が力を使えず、悪魔に捕らえられてしまうことになった。

「さて、まずは誰から殺そうかしら……」

リリスは舌舐めずりをし、カミーユたちを見つめる。こんなお話じゃなかったのに、とカミーユは体を震わせた。自分が書いたのは、もっと甘くて優しく楽しい物語のはずだった。

「あなたからにしようかしら」

リリスの指がカミーユに向けられる。未来たちが「やめて！」と叫んでも、リリスは表情一つ変えようとしない。

「私の結婚式を邪魔した罰よ」

リリスはニコリと笑い、呪文を唱える。黒い光がリリスの指に集められていった。

「どうして！！あたしは楽しい物語を書いたはずなのに！！」