ドジな小説家見習いの冒険

「女の子と魔法使いが……その……キスをします……」

カミーユがそう言うと、未来と帆高の顔が赤く染まる。瑠花たちはニヤニヤしていた。

「なるほど。教会といえばこの衣装だろ」

ミーナはそう言い、パチンと指を鳴らす。すると帆高と未来の衣装が一瞬にして変わった。帆高は黒いタキシードからリボンタイを結んだグレーのタキシードに、未来はAラインのミントグリーンのウエディングドレスになる。

「未来ちゃん、すごく綺麗……！」

「lovely！（可愛い！）」

瑠花と英美里が褒め、大地と瀧も帆高を「似合ってんじゃん」と褒める。カミーユも二人の美しさに見とれてしまった。

「シトロン！お前が牧師役をやれ！」

「はいはい。わかっていますよ」

シトロンにミーナが聖書を手渡し、カミーユの手を引く。カミーユや瑠花たちが椅子に座り、未来と帆高が頬を赤く染めながら祭壇の前に立つ。シトロンの声が厳かな教会に響いた。