お医者さんとの恋[短編]
「美友ちゃん、おはよう。診察させてね 」
「うんっ、 」
美友ちゃんは私みたいに診察怖がったりしないから
スムーズに終わったみたい。
まだ小さいのにえらいななんて思いながら、ボッーとしていると…
「美友ちゃん、ありがとね。
昨日の夜も、今日も花音ちゃんの体調教えてくれて 」
「うんっ、
またお姉ちゃん苦しそうにしてたら先生呼ぶ 」
「美友ちゃん助かるよ。
花音ちゃん体調悪いのに隠すから、すぐ先生に言って 」
そんな2人の会話がした。
10歳以上年が離れている子のお世話になるなんて…
優希先生や美友ちゃんの顔を見れなくなって
布団の中に潜り込んでしまうと
ーーバサッ
優希先生によって、すぐに捲くられてしまった。
「美友ちゃんにもお願いしたけど具合悪かったら絶対言うこと。
花音のことめちゃくちゃ心配なんだから 」
いつもより至近距離で、しかも名前まで
呼び捨てでそう言われた。
思考回路が停止して、言葉が出ないまま頷くと、
軽く頭を撫でてくれた。
「じゃあ、また来るからね 」
そして、それだけ言って病室から出ていってしまった。