鈍感ちゃんと意地悪くんの出会いの物語
迷子がわたわた
いきなり色々有りすぎて、大事なことが頭から抜け落ちてた!

二人はどこっ?!
あたしを探して駆け回ってたりしたら……!

「あ、あたし行かなくちゃ! 助けてくれてありがとう、じゃあねっ!」

「お? まぁ待てって、ちょっと座れって」

再度手を引かれ、すとんと彼の隣に座らされた。

「ちょっと! あたし急いでるの! 人とはぐれちゃって、それでっ……!」

「もしかしたらとは思ってたけど、お前、迷子?」

「ち、違うもんっ!
中学生にもなって迷子になんてならないもんっ!
ちょっとはぐれちゃっただけ!」

「……中学生にもなって、それって立派な迷子じゃねーか」

ううっ……。
平たく言えばまぁ、そうかも知れないけど、迷子って言葉はあんまり使いたくない、かなぁ?



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