鈍感ちゃんと意地悪くんの出会いの物語
遅刻スレスレな時間、学校に向かって走る。
走るのが苦手どころか、運動全般が苦手なあたし。
だから全然速くもないし、よく友達にも「鈍いし危なっかしい」って笑われるくらいだから、走ったところでそんなに意味はない気もするけど……。
一応、急ぐに越したことはないかなって思って、とりあえず前へ前へ、懸命に歩を進める。
昨日の今日で遅刻したってなったら。折角許す気になってくれたお母さんをまた悲しませちゃうかも……!
そんな想いで走り続けてもう少しで学校ってところで、気が緩んだのか前のめりに躓いた。
あっ! どうしよっ!
鈍い自分が体制を持ち直すことも受け身をとることも出来ないことは分かりきっていた。
転ぶことはもう決定事項だ。
あたしはぎゅっと目を瞑った。
「……お前、鈍いなぁ」
走るのが苦手どころか、運動全般が苦手なあたし。
だから全然速くもないし、よく友達にも「鈍いし危なっかしい」って笑われるくらいだから、走ったところでそんなに意味はない気もするけど……。
一応、急ぐに越したことはないかなって思って、とりあえず前へ前へ、懸命に歩を進める。
昨日の今日で遅刻したってなったら。折角許す気になってくれたお母さんをまた悲しませちゃうかも……!
そんな想いで走り続けてもう少しで学校ってところで、気が緩んだのか前のめりに躓いた。
あっ! どうしよっ!
鈍い自分が体制を持ち直すことも受け身をとることも出来ないことは分かりきっていた。
転ぶことはもう決定事項だ。
あたしはぎゅっと目を瞑った。
「……お前、鈍いなぁ」