鈍感ちゃんと意地悪くんの出会いの物語
「なんだ、良かった!
じゃ、大丈夫だよな。明日、試合観に来いよ、立花。

ついでに鈴木も来ていいぞ~」

「ついで……ねぇ」

ピクッと青筋を立てかけたありさと、きゃあきゃあなクラスメイト達をどうしようか。なんかやっぱり目立ってる?

早く教室からでたい……!

「ま、まぁまぁありさっ! 折角だから行こうかっ!

ねっ?! 試合観戦とかなかなかいく機会もないし、楽しいよ、きっと!」

あたしは冷や汗をかきながら、ありさの説得に当たった。

「ありがとう美空っ! やっぱ美空は優しくて可愛い俺の美空だっ!」

心底嬉しそうにニコニコしている瀬田は、掴んでいた手を離したかと思えば、あたしの両手をがしっと握った。

そんなお礼言われること、言ったかな?
ま、嬉しそうだから良いとして、それより……。
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