鈍感ちゃんと意地悪くんの出会いの物語
「瀬田、名前呼び。戻っちゃってるよ」

「……美空、ツッコむとこそこじゃないのよ?」

まぁ以前からうっかり名前で呼んじゃうかもって言ってたし……。その場で指摘した方が良いのかな、て思ったんだけど、違った?

「鈴木、それだけ美空が、あ……立花が俺のスキンシップに慣れてきたってことだよな? 感無量~」

「なに言っているんだか」

二人はいつものように激しく言い合うでもなく、軽くそんな会話をしていたけど、あたしには意味が分からなかった。

「じゃ、そんなわけでまた明日!
絶対来いよ!
来てくれないと俺、頑張れないからっ」

「あ、うん。明日ね~」

試合の時間と場所をあたし達に伝え、瀬田は教室を出ていった。
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