鈍感ちゃんと意地悪くんの出会いの物語
「今さらなんだけど、何の試合なんだろうね?」

「肝心なとこが抜けてるわね、あいつ……。

場所は総合運動施設だから、何の試合なのか全く絞れないし……。ま、行ってみればわかるでしょ」

「サプライズ試合だねっ! 行くまで分かんないって、ちょっと楽しいかもっ!」

わくわくしてきたっ!

こんな誘われ方、初めてっ!
これがサプライズってやつ?!

「あっちは抜けてるし、こっちはずれてて鈍感こじらせてるし……」

ありさが何やらぶつぶつ言いながら頭を抱えているけど、彼女が考え込むのはいつものことだし、気にしない気にしない。

ありさは頭が良いからなぁ、すぐ考えちゃうんだよね。

「行こっ、ありさ」

「そうね」
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