御曹司の恋の行方～地味な派遣秘書はご令嬢～
朝食が終わった頃、遥のスマホが着信を告げる。

「はい。お祖父様」と祖父からの電話に出て話す。「わかりました。では、後ほど」と電話を切った。

「何だって？」

「ランチを一緒に食べようって。お昼頃に隣に行きましょう」

「手ぶらでいいのか？」

「大丈夫。翔さんがここにいることは先に言ってるから」

「俺で大丈夫かな？」今更不安になる翔。

「お祖父様が、自宅に招いてくれるだけで大丈夫な証拠だよ。自宅には限られた人しか入れないから」

「そう言ってもらっても緊張する」

「お祖父様、凄く優しいから大丈夫！」

翔は、神宮寺製薬に突然来た時の、オーラを思い出し身震いするのだった。ただ、これからの未来には避けて通れない道。遥と生きていく未来を認めてもらうしかない。

出会ってまだ３ヶ月だが、自分がこんなに情熱的になるとは、未だに信じられないが、出会えた事に感謝している。


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