御曹司の恋の行方~地味な派遣秘書はご令嬢~
車に乗って、神宮寺家に向かう。

神宮寺家は、ベリーヒルズビレッジから車で20分位にある、昔からある高級住宅街の大きな邸宅だ。

綺麗な洋館に、広い庭。

「素敵ね!」と遥。

「母が庭の花の手入れが趣味だから、いつもこんな感じだよ」

翔は、小さい頃から慣れ親しんだ家だ。

駐車場に車を止め洋館に向かう。

「緊張するわね」

「全くそんな風に見えないけど?」と話しているうちに、玄関に辿り着いた。

車が見えたのか中から翼が出てきた。

「兄さん、遥おかえり」

「ああ」

「お邪魔します」

「親父達は?」

「リビングで待ってるよ」と、翼の後をついて行く翔と遥。翔は、そっと遥の手を取り歩き出す。

「それにしても、急展開だな」

「さっき、夕輝達にも言われた」

「パーティーから何日?ビックリだよ」

「ちゃんと、お前も覚悟ができたか?」

「やっぱり本気なんだな」

「当たり前だろ」

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