御曹司の恋の行方～地味な派遣秘書はご令嬢～

長谷夫婦には娘の優香ちゃんがいる為、余裕をもって出発するらしく、現地集合になった。

行き先は、車で2時間程で着く温泉地だ。

いつも落ち着いている遥が朝からテンションが高い。そんな遥を見ていると翔まで嬉しくなる。

翔の運転する車で目的地を目指す。

途中、サービスエリアに立ち寄った。
遥は、珍しいのかキョロキョロしている。

「遥どうした？」

「翔さん、美味しそうな物がいっぱい！」

「プッ」
予想以上の遥の喜ぶ姿に思わず笑ってしまう。

「？何かオカシイ？」

「イヤ、いつもと違う遥が見れて新鮮だよ。いつも、出張で海外とかに行ってもあまり反応がないから」

「だって仕事だもん。温泉旅行なんていつ振りだろう？」

「夕輝達に感謝だな。誘われなかったら、中々行く機会もないし、こんな可愛い遥を見る事も出来なかった」

「もう。揶揄わないで。でも、ホントに誘ってもらえて良かった」

「遥、お土産見てる？俺、ちょっとトイレ」

「うん！」