御曹司の恋の行方~地味な派遣秘書はご令嬢~
遥と悠里が話をしている横では、翔と夕輝が近況を報告しあう。

「翔、めちゃめちゃ頑張ったな」

「まあそうだな」

「西園寺の会長ほどではないけど、何か凄い貫禄が」

「お祖父様には、程遠いけど今の時点で精一杯やってる感じだな」

「翼も頑張ってるしな」

「ああ」

「お前がスッカリ有名人だから、俺の所にお前の事を聞きに来る輩がいるぞ。あわよくば、繋がりを持ちたいんだな」

「夕輝にも迷惑掛けるな。西園寺が巨大すぎるから、連絡を取った事もない同級生からも何人か連絡があったわ」

「まあ西園寺に入っても、翔が前と変わってなくて、親友としては安心してる」

「そうだな。若いときならわからなかったな。神宮寺でドイツ勤務していた事も役に立ってるし、何せお祖父様や遥の姿を見ていると、勉強になることばかりで。確かに桁違いの事もあるけど、普段は人一倍努力してふんぞり返って偉そうにしている事はないから尊敬する」

「凄いな」

「ああ」
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