御曹司の恋の行方~地味な派遣秘書はご令嬢~
カウンターに座ったふたり。
店員は、もちろん翔も遥の事も知っているが、敢えて口に出すことはない。
お互い好きな物を頼み乾杯する。
「お疲れ」
「お疲れ様でした」
「はぁ、接待は疲れるな」
「そうですね。気を遣いますね」
「西園さんは、いつも淡々としていて、緊張とかなさそうだよね」
「そんな事はありません。普通に皆さんと一緒です」
「この前の海外営業部の話聞いたよ。西園さんがいたから大事にならずに済んだらしいね」
「いえ、たまたまフランスの訛りが強い方だったので、電話を取った女性も聞き取れなかったのでしょう」
「いやいや、俺もフランス語とドイツ語は話せるが、訛りがキツい人は厳しいな」
「慣れですね」
「海外生活の経験があるの?」
「生活はないですが、親の仕事の都合で定期的に各国を長期滞在する事があったので。副社長はドイツはいかがでしたか?」
「あー、仕事ばかりしていたな。外で食事をする事はあっても、遊びに行った記憶はないな」
「そうですか。何か勿体ないですね」
「今思えば、そうだな。もっと仕事を要領よく熟して余裕のある生活をしたら良かったよ」
店員は、もちろん翔も遥の事も知っているが、敢えて口に出すことはない。
お互い好きな物を頼み乾杯する。
「お疲れ」
「お疲れ様でした」
「はぁ、接待は疲れるな」
「そうですね。気を遣いますね」
「西園さんは、いつも淡々としていて、緊張とかなさそうだよね」
「そんな事はありません。普通に皆さんと一緒です」
「この前の海外営業部の話聞いたよ。西園さんがいたから大事にならずに済んだらしいね」
「いえ、たまたまフランスの訛りが強い方だったので、電話を取った女性も聞き取れなかったのでしょう」
「いやいや、俺もフランス語とドイツ語は話せるが、訛りがキツい人は厳しいな」
「慣れですね」
「海外生活の経験があるの?」
「生活はないですが、親の仕事の都合で定期的に各国を長期滞在する事があったので。副社長はドイツはいかがでしたか?」
「あー、仕事ばかりしていたな。外で食事をする事はあっても、遊びに行った記憶はないな」
「そうですか。何か勿体ないですね」
「今思えば、そうだな。もっと仕事を要領よく熟して余裕のある生活をしたら良かったよ」