御曹司の恋の行方~地味な派遣秘書はご令嬢~
秘書室に戻り、社長秘書である森口に昨日から今日の島崎院長のご令嬢の話を伝える。

きっと、あのお嬢様の事だ、父親に泣きつき社長に話を通してくるだろう。

「話はわかりました。困ったお嬢様ですね。流石に副社長にも選ぶ権利はありますね。きっと、今まで何でも自分の思い通りになって来たんでしょうね。話を聞いた限りでも、副社長の婚約者に相応しいとは思えません。社長には話をしておきます。ただ、ややこしい人物の様なので、西園さんも気をつけて下さいね」

「わかりました。よろしくお願いします」


そして、副社長にも同じ説明をし、社長にも話を通している事を伝えた。

「色々、申し訳ない。思わせ振りな態度を取ったわけでもないのに、いきなりの婚約者発言には驚いた。西園さんに何かなければいいのだが…。くれぐれも気をつけてくれ」

「承知しております。副社長もお気をつけ下さいね」

「ああ」

案の定、父親から社長に縁談の申し入れがあったが、社長は丁重にお断りしお嬢様の行き過ぎた行動に抗議したらしい。

これで、諦めるのかが不安だが…


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