御曹司の恋の行方～地味な派遣秘書はご令嬢～

御曹司の憂鬱

日本に帰国して最初の会食相手が最悪だった。

西園さんも同行してくれるので、何とか接点を持とうと思っていたのに、出鼻をくじかれた。

父親からの取引相手の名の知れた病院の院長先生。腕もよく名医と言われているが、娘の教育どころか管理も出来ないらしい。

秘書として連れて来たのに、失礼極まりない態度に驚く。

本当に秘書なのだろうか。

仕事の話の時は、全く興味がなく理解もしていない。そのうえ、西園さんが説明をしていると西園さんを睨む始末。

仕事の話が一段落したら、急にプライベートな質問をしてくる。

院長先生は、娘が可愛いのかニコニコ見ているだけ。いつか娘に足を引っ張られ病院は破綻するんじゃないだろうか。