御曹司の恋の行方~地味な派遣秘書はご令嬢~
「それが、うちの翔なら可能だと?」神宮寺社長は半信半疑で聞く。

「ああ。わしは、人を見る目はあるつもりじゃ。遥も翔くんもまだまだ未熟な面はあるが、ふたりなら1+1を何倍にもいや何十倍にも出来る気がする」

自分の息子を評価してもらえて、嬉しい夫妻だが、西園寺グループの今後を担う話なのだ。

「有難いお言葉です。息子を評価していただいて、親としては嬉しい限りですが、何せ突然の事、本人達の気持ちもありますし、私共夫婦は成り行きを見守らせてもらって、もし、翔の判断なら反対はしません」

「それが聞けただけで充分じゃ。今後共、遥をよろしく頼みます」

「こちらこそ、よろしくお願い致します」


話が一区切りついた所で、西園寺社長の秘書が挨拶の時間だと呼びに来た。


神宮寺夫婦と長谷夫妻は、驚く事ばかりでパーティーを楽しむ余裕はなかった…

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