御曹司の恋の行方~地味な派遣秘書はご令嬢~
「西園寺のご令嬢って聞いて、納得するわ」

「確かに。語学堪能で仕事が出来るって何者だろうと思ってたからね。学生の頃から、一目置かれる感じのオーラを放ってたからなぁ」

「そう思うと、翔は凄いな。地味なメガネの遥ちゃんが気になってたんだから」

「イヤ。最初は西園寺カンパニーの秘書なのに地味だと思ったよ。でも、不思議なオーラを感じたのは確かだよ」

「で?遥ちゃんの正体がわかって、次はどうする?」

「もう、厄介な島崎の娘の件も片付いたし、一気に攻めさせてもらう」と強い目をする翔。

「兄さん頑張れ」

「翼、お前も覚悟しろよ?」

「何の事だよ?」

「俺は、遥と将来を考えてる。遥の正体を知った今、今後を覚悟した。親父を助けるのはお前だ」

「ブブッー」と飲んでいた物を吹き出した翼。

「翔、お前凄いな。そこまで考えてるなら、俺も悠里も全力で応援するぞ」

「マジか。何、その覚悟が出来た目。はぁ~兄さんが帰ってきたから、当分気楽に出来ると思ってたのに…」翼の肩を叩く夕輝。

「翔は本気だ。諦めろ」

肩を落とす翼だった。

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