御曹司の恋の行方~地味な派遣秘書はご令嬢~
男性と付き合った事のない遥。翔が戻るまでソファで身動きひとつせず座っている。

部屋着に着替え戻った翔は思わず笑う。

「もっと楽に座っててよ」

「はぁ」戸惑った遥の返事。

「パーティードレスじゃ寛げないか…遥が着れる物あったかな~」

「あの~」

「何?」

「私、帰って着替えてきます」

「え?」

「私もこのマンションに住んでるので」

「エエッ!」翔は驚いてばかりだ。

「では、後ほど」と遥は出て行ってしまった。

まさかの一緒のマンションに住んでいるという、嬉しい状況。聞かずして、貴重な情報を知ることが出来た。

年末年始の休みの間にグッと距離を縮められる様に、まずは遥の事を知らなければ。



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