この先に日常は待っているのか
3人は驚きながらも彩の話を聞いてくれた。
「おい、彩大丈夫なのか?何かされたとかないんだよな!?」
「大丈夫だよ、陽翔。この紙を机に入れられただけだから。」
「彩〜、僕達に話してくれてありがとうね!」
「良いんだよ!皆のこと信頼してるから!」
「それにしても、なんで彩の机なんだろうね。」
陽翔や颯泰が彩を気遣う間で、ふと哲樹が呟く。
「私の机?」
「そうだよ。だってこの紙、他人には見せられないような内容でしょ?だとしたら、この紙の持ち主が自分か、又は関係してる人の机に入れようとしても、こんな大切なものを間違えた机に入れるなんてこと不注意にもほどがあると思うんだよね。」
「それは俺も思う。不自然すぎる。」
哲樹の言葉に大和も頷く。疑問に思った陽翔は聞き返す。
「おい、それってどういう意味なんだ?」
「この紙の持ち主は、彩に渡したかったってことだよ。」
「わ、私!?!?」
「一応推測だからね。もうここであまりゆっくりも話してられないから、今日は部活も無い日だし、放課後どこかで話そうよ。」
「そうしよう!彩は1人で悩む必要ないからね!」
「そーだそーだ!深く気にすんなよ!」
「ありがとう、皆!助かる!」
自分の話ではないのに、親身になって話を聞いてくれる4人にとても感謝する。
ここで彩はあることを思い出した。
「あのさ、もしなんだけど。卓部の5人も呼んじゃダメかな……?」
「構わねえが何でだ?」
急な彩の提案に大和は驚く。
「昨日の黒板事件のことで少し卓部の皆と話したんだけど、この紙に関係ある話があったから、もしかしたらまだ聞いてない情報とかあるかなと思って。」
「なるほどな。じゃあ、もし来れるなら帰りのホームルーム後に駐輪場集合だってグループに連絡しとけ。」
「分かった!」
「そろそろ時間だから戻ろうか。」
こうして5人は教室に戻り、その後の授業を受けた。