凛と相沢先生
「何から話そっか?」

そう言われ私は咄嗟に謝った。

「えっ、あっ、ごめんなさい」

「うん?なにがごめんなさい?」

「タバコ吸って」

「あぁ、本当ビックリしたよ、タバコ吸って運ばれたって聞いた時は…
高橋と一緒だったてことにもビックリしたけど…」

「それは...唯斗君の誕生日をお祝いするって聞いたからで…」

「ふーん、まぁ、大体の話は高橋から聞いてるけど、なんで、タバコなんて吸ったの?吸ったらダメなことぐらい分かりきってるだろ?」

「うん、分かってるよ、そんなの」

「うん?なに、その言い方?」

「いや、あっ、だって、あの状況を打破する方法が分からなかったんだもん、
あの方法しか思いつかなかったの」

「だからってタバコ吸うか?俺に連絡くれれば良かっただろう?」

「あのシチュエーションで電話できないよ…
信用してもらえる自信がなかった…」

「そっか、でも、何にもなかったんだろ?」

「う、うん」
返事を濁すとすかさず聞かれた。

「なにかされたのか?」

「うん」

「なに?キスでもしたか?」

「ううん」

「じゃあ、どっか触られた?」

私は、俯き頷いた。

「どこ?」

「えっ?」

「どこ触られたの?あいつに」

「胸」
その言葉を聞き、唯斗君が顔をしかめた。

「服の上から?」

私は、首を横に振ると

「直接か…」
と呟き、ゆっくり私の唇にキスをした。

「お風呂入ってないけど、このままここでしてもいい?」

「えっ、あっ、私もまだなんだけど…」

「俺は構わないよ?」

そう言った唯斗君の目を見て少し恥ずかしそうに頷いた。


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