凛と相沢先生
あげ終わると、西園寺さんが、

「時間がまだあるなら、少しだけどうですか?」
そう言って前に座った場所を手でさした。

「あっ、はい」
私は、敷かれた座布団の上にゆっくりと腰をおろした。

「大学の入学式は、どうでしたか?」

「中学、高校とは、大違いで人が多くて疲れました」

「そうですか」

「西園寺さんは、大学行かれてたんですか?」

「はい、行ってました、当時は、お寺を継ぐ気がなかったので...こう見えて 小学校の教員免許持ってるんですよ」

「えっ、そうなんですか?私、実は学校の先生になりたくて」

「そうだったんですか?奇遇ですね」

「あのー、因みに大学名聞いてもいいですか?」

「はい、いいですよ、K大です」

「えっ、私もです」
そう、話が盛り上がり始めた時に


ガラガラ

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