凛と相沢先生
「凛」
少し不機嫌そうな声で唯斗君が呼んだ。
「なんでここが分かったの?」
「うん?靴があったから」
「あぁ、そっか」
「あれ?2人は知り合いなの?」
と急に西音寺さんの口調が変わった。
「えっ、あぁ、はい、と言うか、唯斗君と西音寺さんも知り合いなんですか?」
「僕と唯斗は、高校の同級生だよ、なぁ?唯斗?」
「あぁ」
そう、素っ気なく唯斗君は、返事をした。
「それより2人は、もしかして」
そう言った、西音寺さんに対して
「付き合ってるよ、だから、ほっといて」
そう、唯斗君は、冷たく言い放ち、私の腕を掴み私を立ち上がらせた。
「そっか、残念だなぁ...」
「ほら、行くぞ?」
そう言って、私のことを引っ張ると
「じゃあ、またね、凛さん?」
そう西音寺さんが言った。
「あぁ、はい」
私は咄嗟にそう返事をし、その場を後にした。