婚活を始めたら、龍を捕まえました【完】
瞳と初めての婚活パーティーに参加した私は、まずプロフィールカードという物を書かされた。
要するに自己紹介を書いた紙を交換しながら、お相手の男性と話をするらしい。
けれど、なんとなく初対面の男性に個人情報の詳細を教えるのは怖い気がする。
私は、瞳とも相談して、当たり障りのない趣味などを記入し、出身地などの詳細は記入しないことにした。
そうして始まった婚活パーティー。
全員の男性とカードを見せ合いながら、順に自己紹介をしていく。
そんな時、7番目に私の隣に来た男性を見て驚いた。12番のプレートを胸に付けた彼は、中学生の頃ずっと好きで、卒業式の日に第二ボタンをもらった初恋の人にそっくりだったから。
でも、彼は私を知ってる様子を微塵も見せない。
他人の空似なのかな?と思いつつ、カードを交換して会話を始めた。
「はじめまして。芳原 龍28歳です」
年齢はあの人と同じだけど、名前は全然違う。
じゃあ、やっぱり他人の空似なんだ。
そう結論づけた私は、気持ちを切り替えて初対面の挨拶をする。
「はじめまして。平井 結乃28歳です」
彼のカードには出身地が書いてあった。神奈川県。地方都市出身の私とは全然違う。
「結乃さんは、ピアノを弾かれるんですか?」
趣味の欄を見て龍さんが尋ねる。
「はい。他の習い事は続かなかったんですけど、ピアノだけは好きで、高校を卒業するまで続けてたんです」
見ると、彼のカードには音楽鑑賞(クラッシック)と書いてある。
「龍さんはクラッシックがお好きなんですか?」
彼はにっこりとどこか懐かしい笑みを浮かべた。
「はい。子供の頃、バイオリンを習ってたので、馴染み深くて、今でも時々聴くんですよ。あ、バイオリンは下手なので、もう弾きませんけどね」
すごく人懐っこくて、優しい話し方。
出席者30名全員と話して、1番心惹かれたのは、やはり龍さんだった。
幸い、龍さんも私を好意的に感じてくれたようで、終了時、私たちはカップル成立となり、連絡先を交換した。
要するに自己紹介を書いた紙を交換しながら、お相手の男性と話をするらしい。
けれど、なんとなく初対面の男性に個人情報の詳細を教えるのは怖い気がする。
私は、瞳とも相談して、当たり障りのない趣味などを記入し、出身地などの詳細は記入しないことにした。
そうして始まった婚活パーティー。
全員の男性とカードを見せ合いながら、順に自己紹介をしていく。
そんな時、7番目に私の隣に来た男性を見て驚いた。12番のプレートを胸に付けた彼は、中学生の頃ずっと好きで、卒業式の日に第二ボタンをもらった初恋の人にそっくりだったから。
でも、彼は私を知ってる様子を微塵も見せない。
他人の空似なのかな?と思いつつ、カードを交換して会話を始めた。
「はじめまして。芳原 龍28歳です」
年齢はあの人と同じだけど、名前は全然違う。
じゃあ、やっぱり他人の空似なんだ。
そう結論づけた私は、気持ちを切り替えて初対面の挨拶をする。
「はじめまして。平井 結乃28歳です」
彼のカードには出身地が書いてあった。神奈川県。地方都市出身の私とは全然違う。
「結乃さんは、ピアノを弾かれるんですか?」
趣味の欄を見て龍さんが尋ねる。
「はい。他の習い事は続かなかったんですけど、ピアノだけは好きで、高校を卒業するまで続けてたんです」
見ると、彼のカードには音楽鑑賞(クラッシック)と書いてある。
「龍さんはクラッシックがお好きなんですか?」
彼はにっこりとどこか懐かしい笑みを浮かべた。
「はい。子供の頃、バイオリンを習ってたので、馴染み深くて、今でも時々聴くんですよ。あ、バイオリンは下手なので、もう弾きませんけどね」
すごく人懐っこくて、優しい話し方。
出席者30名全員と話して、1番心惹かれたのは、やはり龍さんだった。
幸い、龍さんも私を好意的に感じてくれたようで、終了時、私たちはカップル成立となり、連絡先を交換した。