知らなかった、お前をこんなにも好きになるなんて…
ハンバーガーショップでは2人で店内で食べていた
「びっくりしたー、こんな時間に会うとは……まあ、あいつなら学校にもチクらないだろ」
「今の誰?」
「知らねーの?同じ中学だぜ」
「あんな子見たことねーわ、征は何で知ってんの?」
「俺?同じ保育園だったし、小学校も一緒」
「へぇー、名前は?」
「石川愛美……そういえばこの間校内表彰されてたような気がするな」
「じゃあ、部活動生か……」
「多分……」
「俺、大抵の女子は知ってると思ってたけど、暗くて目立たない子?」
「暗い……とは違うけど、まあ大人しい?」
「大人しいのか……ちょっと可愛かったな、俺が知らない子がまだいたんだ(笑)ちょっと興味でたわ、お前、連絡先知らないのか?」
「知らねぇ、話してたのは保育園までだな、斗真(とうま)の事も石川は知らないと思うけどな」
「名前くらい知ってて欲しいけどな、特に部活動生ならさー、野球部エースの嶋本斗真(しまもととうま)って知ってるだろ?」
「お前が女子にモテるのは充分知ってるけど、同じ学年全員がお前の事を知ってるとは思うなよな」
「そっかー、先輩とか、後輩からも声かけられるけどな……」
ハンバーガーを食べ終えた征史郎は俺のポテトまで手を伸ばしてくる
「おまっ、注文しろよな」
「金がねぇ(笑)」
仕方ないなとポテトを征史郎の方へ半分分ける
「ほら、やるから石川?だったっけ、何組?何部?」
征史郎は少し考えながら答えた
「知らねぇ(笑)」
ポテトを取り上げた
「お前なぁ、5クラスだぞ?思い出せよ、誰といたかとか、ちっとは考えろ!」
「やだよ、めんどくさい、そんなに気になるなら自分で調べれば?(笑)」
「まあ、めんどくさい征史郎だからな(笑)自分で探すわ」