知らなかった、お前をこんなにも好きになるなんて…
週の始めの月曜日
単純に考えて俺の2ー4と征史郎の2ー1は違う
3クラスに絞られるから探すのは簡単だと思っていた
各クラスに友達も沢山いるが石川の事を話すのは嫌だったから教室を覗くだけなんだけど石川の姿を見かけない
何で?
さすがに用も無いのに毎日他のクラスを覗くのもおかしいし、覗くと女子達に声はかけられる
石川の姿を探せず1週間が過ぎた
日曜日の夜、征史郎に電話をした
「なぁ、例の石川って子……見当たらないんだけど」
「お前マジで探してたのか?」
「本当に同中だよな」
「そんな嘘つくかよ、しゃーねーなクラスだけ調べてやるよ、1度電話切るぞ」
暫くして征史郎から電話がかかってきた
「3組だって」
「隣のクラスだ、何で?」
「今インフルエンザがクラスで出始めてるから休んでる人を聞いてみた、石川が今週休んでるって」
「あー、インフルエンザか」
「お前が石川を知ってどうするのか知らないけどな……泣かすなよ」
泣かす?何で?
「知り合ってないのに何で俺が泣かすんだよ」
「うーん、何となく?よくわかんねぇけどそんな気がするだけ、斗真は一目惚れか?」
「一目惚れっていう感じじゃないような気がするんだけど、気にはなる」
「斗真の事を知らないから?自分の事を知れってか?」
「まあ、少しそれもある、だから惚れたとかじゃないと思う……」
気になるって事は一目惚れと変わらないんじゃないかなぁと征史郎は思ったが口に出さなかった
「じゃあ、切るぞ」
「ああ、サンキュ」
週が明けて月曜日
朝から3組には何故か行けなくて昼休みに少し覗いて見た
いない……今日も休みかな
斗真は自分の教室に戻り席に着いた
「……ま、斗真」
「ん?あっ何?純平(じゅんぺい)」
こいつは純平といって今、俺と一緒にいるクラスの奴だ
「今日は用事はもう終わったのか?先週から昼休みいなかったし」
「まあな……ふぅ……」
思わずため息が出ていた
「どしたー?悩み事か?」
「うーん、悩み事とかではないんだけどな、何でだろっていう疑問?」
「疑問?言ってる意味がわからん」