知らなかった、お前をこんなにも好きになるなんて…

放課後になり鞄に荷物を詰めているとうるさい声がした

「愛美〜」

俺は入り口の方を思わず見た

いた!!

少し遠かったが後ろを振り返った姿が見えた

「愛美、一緒に部活行こ!待って待って」

そいつは急いで鞄に荷物を入れて教室を出た

純平の方を見ると早く行けと手を振ってくれる

俺は急いで教室を出た

純平は野球部ではなく文化部なんだけど使う教室が部室に近いのでいつも一緒に教室を出ていた

斗真は少し2人から離れて階段を降りる

「愛美、今日一緒に帰ろうよ」
「いいよ」

声が聞けた

落ち着いた声だ、まあ一方的に1人が話してるから相槌しか見えない

下駄箱で靴を変える

「あっ、嶋本、バイバイ」
同じクラスの方に声をかけられて

「バイバイ」
と返事をしたが、石川は振り向かず下を向いて靴をトントンと履いていた

話しかけることも出来ずそのまま野球部の部室に行く

俺って女子に話かけれなかったっけ

人見知りでもないし、なんなら告白してきた女子とも平気で話せるし……
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