One s death -the last sword-
「理由は、聞いている?」
「外せない会議があるとかで…」
何故、そこまでラーバン王にこだわる?
唇を、噛みしめる。
その時、扉が静かに開いた。
ベルカ専属の女官が、部屋から出てくる。
歳をかさねているせいか、その女官は僕の姿を見ても微笑みを浮かべただけだった。
少しだけ開いた扉から、鏡を見つめるベルカの姿が見える。
金色の色素の薄い髪の毛が、光をあびて輝いていた。
白いドレスが、よく似合っている。
その時、ベルカの白い頬に涙が流れ落ちた。
小さな唇を噛み締めて耐えているようにも見えるが、頬にはたえず涙が流れていた。
不意に、自分の頬にも同じものが流れているのに気付いた。
そっと触れると、指先にあたたかいものが触れる。
僕はその場に座りこんだ。
だけど、溢れ出る涙を止める事はなかった。
「…クリスタント王」
振り返ると、ベルカの微笑んだ姿が目に入る。
僕は、ピンクの飲み物が入ったグラスを静かに差し出す。
「何ですか?これ…」
「タリーが作ったものらしいよ。是非ベルカ王女に、って」
ベルカは、グラスに口をつけると1口だけ飲む。
そして、笑みを浮かばせると言葉をもらした。
「美味しいです。…とても」
「外せない会議があるとかで…」
何故、そこまでラーバン王にこだわる?
唇を、噛みしめる。
その時、扉が静かに開いた。
ベルカ専属の女官が、部屋から出てくる。
歳をかさねているせいか、その女官は僕の姿を見ても微笑みを浮かべただけだった。
少しだけ開いた扉から、鏡を見つめるベルカの姿が見える。
金色の色素の薄い髪の毛が、光をあびて輝いていた。
白いドレスが、よく似合っている。
その時、ベルカの白い頬に涙が流れ落ちた。
小さな唇を噛み締めて耐えているようにも見えるが、頬にはたえず涙が流れていた。
不意に、自分の頬にも同じものが流れているのに気付いた。
そっと触れると、指先にあたたかいものが触れる。
僕はその場に座りこんだ。
だけど、溢れ出る涙を止める事はなかった。
「…クリスタント王」
振り返ると、ベルカの微笑んだ姿が目に入る。
僕は、ピンクの飲み物が入ったグラスを静かに差し出す。
「何ですか?これ…」
「タリーが作ったものらしいよ。是非ベルカ王女に、って」
ベルカは、グラスに口をつけると1口だけ飲む。
そして、笑みを浮かばせると言葉をもらした。
「美味しいです。…とても」