One s death -the last sword-
俺を軽々と持ち上げられるなんて、あんまりだ。
そのまま手綱を握る事も許されず、城に帰る。
「俺にも自由な時間が欲しいんだよ」
「もう充分自由だと思いますけど」
「まだ、足りねーんだよ…」
「贅沢すぎですよ」
そのまま文句を言い続けると、レベッカの重いため息が聞こえた。
「しょうがないですね」
馬が方向を変えて、スピードを速くする。
俺は密かに手を上げ、バンザイした。
「どこ行くの!?」
「城の反対側です」
少し行くと、甘い香りが鼻をくすぐった。
そこは、最初きた王城の薔薇園だった。
あの後行こうと思っても庭に出てもなかった。
城から少し離れた裏側にあるなんて、驚きだ。
「久しぶりだな、薔薇なんて」
馬から慎重におりた後、子どもみたいに勢いよく走り出す。
少し種類が変わった薔薇達は、また見事に咲き誇っていた。
「あの時は、こんな結末なんて思ってなかった」
知らず知らずの内に、自分の口から言葉がついて出る。
あの時、俺は『王』になるなんて思ってなかった。
どこまでも続く青空に、嫌気が差す事もあった。
裏切りや生か死しか選べない状況で、死を選ぼうとした事もあった。
望んでみても、真っ直ぐなんて道はない。
そのまま手綱を握る事も許されず、城に帰る。
「俺にも自由な時間が欲しいんだよ」
「もう充分自由だと思いますけど」
「まだ、足りねーんだよ…」
「贅沢すぎですよ」
そのまま文句を言い続けると、レベッカの重いため息が聞こえた。
「しょうがないですね」
馬が方向を変えて、スピードを速くする。
俺は密かに手を上げ、バンザイした。
「どこ行くの!?」
「城の反対側です」
少し行くと、甘い香りが鼻をくすぐった。
そこは、最初きた王城の薔薇園だった。
あの後行こうと思っても庭に出てもなかった。
城から少し離れた裏側にあるなんて、驚きだ。
「久しぶりだな、薔薇なんて」
馬から慎重におりた後、子どもみたいに勢いよく走り出す。
少し種類が変わった薔薇達は、また見事に咲き誇っていた。
「あの時は、こんな結末なんて思ってなかった」
知らず知らずの内に、自分の口から言葉がついて出る。
あの時、俺は『王』になるなんて思ってなかった。
どこまでも続く青空に、嫌気が差す事もあった。
裏切りや生か死しか選べない状況で、死を選ぼうとした事もあった。
望んでみても、真っ直ぐなんて道はない。