One s death -the last sword-
「…生き残り、騎士を残したままカスクライ王国は第1王子を自国へと連れ帰った。その後のラ・サズリック王国は、敬うべき王を失くしたままいるという。
さらわれた第1王子…ラ・アンサー家の子息を求めて」
太陽の差す方向に、舞う埃が見えた。
俺は何も考えられずに、その埃ばかりを追って見ていた。
ラ・アンサーという言葉が、頭の中でぐるぐると回る。
「…レディック・ラ・アンサー…」
レベッカが呟いた言葉に、俺は過敏に反応してしまった。
何、人の名前に俺様の名前つけてんだ、と笑って返す事もできない。
本の中には、その第1王子と思われる名前も書いていた。
誰かに、嘘だと言ってほしかった。
レベッカに、笑ってほしかった。
だけど、何が嘘なのだろう・何を笑うんだろう?
ここに記されているのは、語り継がれてきた真実。
『第1王子の名は、レディック・ラ・アンサー』
「まさか、俺じゃない…よな」
「レディック王」
レベッカが、頭の上に顎を落とした。
「ちょっ、レベッカ…?」
「…レディック王、貴方は王だ」
押し殺したような、苦しそうな声。
レベッカはいっそう強く顎を落として、低く自分自身に言い聞かせるように呟く。
さらわれた第1王子…ラ・アンサー家の子息を求めて」
太陽の差す方向に、舞う埃が見えた。
俺は何も考えられずに、その埃ばかりを追って見ていた。
ラ・アンサーという言葉が、頭の中でぐるぐると回る。
「…レディック・ラ・アンサー…」
レベッカが呟いた言葉に、俺は過敏に反応してしまった。
何、人の名前に俺様の名前つけてんだ、と笑って返す事もできない。
本の中には、その第1王子と思われる名前も書いていた。
誰かに、嘘だと言ってほしかった。
レベッカに、笑ってほしかった。
だけど、何が嘘なのだろう・何を笑うんだろう?
ここに記されているのは、語り継がれてきた真実。
『第1王子の名は、レディック・ラ・アンサー』
「まさか、俺じゃない…よな」
「レディック王」
レベッカが、頭の上に顎を落とした。
「ちょっ、レベッカ…?」
「…レディック王、貴方は王だ」
押し殺したような、苦しそうな声。
レベッカはいっそう強く顎を落として、低く自分自身に言い聞かせるように呟く。